JR立花の桜並木、今朝も通院の道すがら眺めた。
だが2年前に入院するタクシーから見た印象と明らかに違う。みすぼらしいのだ。蕾の時には目立たなかったが満開間近な花が訴えている。殊に北側の並木にボリュウムがない。すぐに気づいた。刈られている。電柱に高さを変えて走る3本のライン。下側の太いケーブルに触れないように剪定されている。たぶんあれは光ケーブルだろう。
知らないのか、桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿。
学生時代のこと。列車でウイーンからブタペストに向かう夜行。朝になって車窓の風景に違和感を覚えた。西側の国をうろうろする間に電信柱の無い景色に慣れてしまい、その無様さを生まれて初めて理解した。国境を越えたとたんの落差。東欧の貧しさを実感した。
あれから40年近く、光ケーブルを引くために桜並木を傷つけて良しとするこの国のありようはどう形容したら良いのだろうか。
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